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藤谷美貴雄写真展 MANDARA 2006(曼荼羅2006) 前回の One Day 2005 から半年、NYでのチベット曼荼羅美術館などの影響などもあって、まさに私のための曼荼羅となった。 私にとっての曼陀羅は次のようなもの。 柔軟な精神、柔軟な頭脳、柔軟な身体、柔軟な内臓、すべてが柔軟なこと。 そう、ぐにゃぐにゃのイカそ−めんのようなものだ。 さらに加えたい思い出がある。 急速に流れる雲が青い空に浮かぶ二つの瞳を遮る。けれどもそれらが私に語るべきものは何もない。風は吹き、雲は流れ、私は河口を慌ただしく泳ぐ一匹のボラになる。あのただ丸いボラの瞳が雲を見る。 私は水面を静かに走る船に乗り沖へ出る。まだ寒い海の風を受け、風に吹かれ、波に揺られ、他には何もない時を過ごす。 「それを取ってくれないか。そう。それだ」 「それを取ってくれないか。違う。それだ」 「君はなぜそのようなことを言うのだ。私には理解できい」 厚い灰色の雲が空を覆い、強い雨が降り、幾つもの閃光が轟く。窓を打つ雨の音で何も聞こえない。 「単に意識の問題だけでなく、資質の問題でもある」 今回の曼陀羅2006、いざやってみるとぐにゃぐにゃとは言い難いものになってしまったが、ぜひご高覧願いたい。 |
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